74第4回カウンセリング研修会東京大会(1998年5月1日)アンドレ・オー博士と繁田千恵氏会編・発行)として書籍化された。編集は北沢忠雄(OB)、羽山孝子(OB)、監修は高橋義幸。1998(平成10)年、研究室制を導入した。背景には、この頃からプロのカウンセラーを志望する受講生の増加や、無断でTCKやTCSの関連や卒業を謳ってカウンセリングルームを開設する者などが出てきたことなどがある。そこで、4年制の学習のみで現場に出るのは不十分であるという認識から、カウンセリング学習の基本部分(4年制)の修了者に対して、上級学習のクラスである研究室を開設したわけである。例えるなら、スクールが学部で、研究室は大学院である。研究室は入室条件も入室審査もその研究室主催者の考えで実施するという方針のもとに、心理カウンセラー養成を主な目的として「高瀬研究室」が開設された。その後、井上研究室(1999年)、成田研究室(2001年)、稲富研究室(2009年)が開かれている。1998(平成10)年からは松原会長のアドバイスを得て、「日本カウンセリング学会研修会東京大会」をTCSで開催することとなる。初年度の日程は同年5月1~3日の2泊3日で、会場は八王子セミナーハウス。講座は12種類(14グループ)で、TCSの理念である体験学習の意味「研修時間以外の食事や自由時間、すべてに学びがあり意味がある」を縦軸に、「受講者自身のリフレッシュ」を横軸に企画運営した。翌年からは、会場を千葉の幕張プリンスホテルに移し450人規模の研修会として開催。この研修会は5年間継続し、TCSの存在を広く知らしめることとなる。1999(平成11)年に再びカリキュラムを改定。同時にTCSの経営母体となるTCK(東京カウンセリング研究会)を発展的に解散し、新たな法人組織の設立へと具体的に動き出す。法人格取得は故・河野事務局長時代からの懸案事項であった。2000(平成12)年4月3日、特定非営利活動法人カウンセリング教育サポートセンター(通称NPO CESC)の設立総会が開催されCESCが正式発足した。目的はカウンセリング心理学の叡智を人々の生活に役立てることで、「心がつながる、人が生きる、社会が活きる」を合言葉とした。主たる事業は、TCSのカウンセリング教育で、そこへ向けてのカリキュラムの改編を行うことも併せて総会で確認された。またアンドレ・オーが再来日し講演会「世界でいちばん暖かい贈りもの」が開催さ 学会研修会東京大会の開催とCESC設立
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